2009/03/29

ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー

●うたうスピーカー●


◇ジャネット・カーディフ《40声のモテット》
40台のスピーカーが楕円形にならんで、1台1パート計40人分のパートを歌っています。
あ、でもスピーカーの数をちゃんと数えてみなかったので、本当に40台あったのかはわかりません。


普通、演奏会を聴くときは、演奏者は自分の前にいて、音楽は前方から聞こえてきます。

しかし、ぐるっと周りを囲まれて聴く演奏会は、自分が向く方向ごとに聞こえてくる音の重なりが変わります。
ここで歌っている歌は、様々な声が重なり合って、歌ったり歌ってなかったりソロだったりリードだったりあっちで歌ったりこっちで歌ったりと、動きのある歌です。そこに自分の動きが加わって、ぐるぐるしました。
これ、スピーカーじゃなくて生身の人間だったらとっても気まずいだろうなあ。
スピーカーなので、こちらは気にせず好きなことができるので、1台ずつ耳をあててみたり、輪の中に一緒にならんで歌ってる気分になってみたり。存分に遊びました。そして生で賛美歌を聴きに行きたくなりました。

歌の後に休憩時間が入るのですが、もごもご言っている人や、やたら喉を鳴らす人など、歌い手それぞれが垣間見えました。


●真夜中の冒険●


◇ジャネット・カーディフ、ジョージ・ビュレス・ミラー《ナイト・カヌーイング》
夜の真っ暗な水面を懐中電灯(小さなサーチライトのような明るさを感じたけれど)の明かりだけでボートにのって進んでいく映像。聞こえてくる音は夜の音とチャプチャプという水の音だけ。
水をかく音って、どうして心地よいのだろう。展示室も暗闇ですが、映像内のライトの明かりが室内を照らすほどにとても明るく、その明かりが程よい眩しさで、それもなんだか心地よい。
寝るときに流していたい映像作品。すーっと眠りに吸い込まれて、ボートに乗ってどこかへ出かける夢でも見れそうな。
ちょっとだけ、シェイクスピアのオフィーリアになった気分にもなりました。


2作品ともちょっと前の作品でした。作品集を眺めていたら、もっと他の作品も見てみたくなりました。
こういう面白い展示が無料っていいよね。ギャラリーは質の良い作品を程よい量でお財布に優しくじっくり楽しめるので、いい。


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ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー
@メゾンエルメス 8階フォーラム
2009年5月17日(日)まで
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