MOTアニュアル2007 等身大の約束

作品と出会うとき。自分も同じ感覚を持っているときに、素直に作品と向き合える。

千葉奈穂子の作品群をみて、そう感じました。作品の中に懐かしさを感じつつも、自分自身のことを振り返る。

まさに作家の意図するところに引き込まれて行ったのではないかしら?と感じた。




秋山さやかの作品は、太陽の光を通して影を作り、私も地図の中を歩いた。ちょっと昔の(と言っても2003年。でもまだ六本木ヒルズが地図にないとき)、東京の街。ほんの数年で街はどんどん変わっていくのだなあと、そんなことも考えた。

深川の作品は、子供達がプロジェクターで遊んでいて、その影が楽しい。誰もいなくなったら、私もまた影で作品に侵入してみた。

小さな作品たちは、毎日の日記のよう。色彩の感情について考えてみた。


中山ダイスケ。部屋の中央でうずくまる人達の肩に、思わず手をかけたくなる。誰か知り合いが入っていそうな(笑)。みんなアンテナで何を通信しているのだろう。ピピピ、ジジジ、プープープー。

絵の色が好き。デジタルで、数字で結ばれる人間関係だとしても、こんな色合いで描くとなんだか楽しい。いろんな情報に埋もれているようにも感じた。


加藤泉の子供達(こどもなのかな?)は、あまり得意ではない。なんだかちょっとこわい。


しばたゆりのモノの記憶たち。モノそのものでモノを描く。なんでもバーチャルになってきた今の世の中で、モノをとても強く意識する。猪や鹿の絵から、獣の匂いがしないものかと、クンクンしてみた。うーん、よくわからない。そういえば、女子美の100周年で、校地の土を使った絵の具があった。ちょっと似た感じかもしれない。

「等身大の約束」という展覧会のタイトルどおり、自分自身を通して作品と向き合えるものばかり。

誰にとっても一番身近な「自分」。作品に対してのアプローチがしやすい。アートの入口にするにはもってこいの展覧会じゃないかしら。

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 MOTアニュアル2007 「等身大の約束」
 @東京都現代美術館
 2007年01月20日 〜 2007年04月01日
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