しろきもりへ

山本基による、塩をつかった3つのインスタレーションと、写真。

制作の過程そのものが、作品であるように思える。
朝から夜までの制作時間、また朝がくるまでの時間、太陽の光によって変わる展示室内の明るさ、日溜まりと木の影、展示期間中に流れる時間も作品の中の一部のように感じた。常に時間を内包している作品。

塩というメディアを使うようになったきっかけは、妹さんの死を受け入れるためだったそう。
制作の時間、メイキング映像ではただ黙々と作業をすすめているようにもみえるけれど、その時間の中でさまざまな思いや考えや感情が湧いては消化されているように思える。《常世の森》を公開制作にしたのは、そんな意図もあったのではないかな。

塩というのは不思議で、今までいつも空気が滞っているように感じていた本館ギャラリーの展示室内を、浄化しているようだった。白くキラキラした結晶が、凛として清らかな空気をもたらしていたように思う。冬の箱根の空気に良く合う。朝一番でみたら、もっと気持ちいいだろうな。

《現世の杜》
ここを通り抜けて、思考の世界へ行く

《魔天の杜》
昇って昇って、頭頂部から思考が抜き取られる感覚

《常世の杜》
水脈のような、樹木のような、過去の記憶を辿るような、これからの道が続いているような


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しろきもりへ —現世の杜・常世の杜—
@彫刻の森美術館 本館ギャラリー
2011年7月30日(土)→2012年3月11日(日)
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