OFFICE BACTERIAのドロシー計画




毎年恒例となった撤兵さんの展覧会。OFFICE BACTERIAとしてももう何度目だろう。
今年もGallery Concealの真っ白な空間が色鮮やかに染まる期間がやってきました。

しかし、今年、今さらながらにハッと気付いたこと。
それは、蒼の画家であった撤兵さんの画面が、いつのまにか蒼ではなくなっていること。
初めて会ったときにみた《最後の地上》は、蒼。今日みても、蒼。
そこから毎年毎年、蒼の深さの中に意識を埋めてきて、ピンクを強く感じたことはあっても、カラフルになったなぁと感じた記憶が、ない。(でも振り返ってみれば、どこの色も素直な色みで描かれるようになってきたんだよね、そういえば。)それでも前に比べてだいぶ色みが増えてたなぁと思った記憶のある《モネの庭 宇宙/惑星》を今日みたら、それすらさほどカラフルには感じなくなるくらいに、今の絵がカラフルということに気付いた。(今までで一番カラフルと思った《ビンセントの中庭》でさえも、今みると蒼っぽく感じてしまうほど。)
もちろん、描いているモチーフが変わってきているからというのもあるけれど、画面の印象が変化した。
撤兵さんにそう話してみたら、わざと蒼をつかって「自分らしさ」を演出するのをやめる試みをしているんだって。素直に描きたいように描いて、それでもそれが「自分らしく」なってきたんだって。それが、今の絵。私がカラフルになったと感じる絵。
意識的に行ったことを、なんとなくフィーリングで感じとる私はどうかとも思うけれど、ああやっぱりそうなんだ、と、なんだか安心する。

蒼の絵は、自己をみつめるような、1人静かに思う絵。
カラフルの絵は、誰かと話をしたくなり、大切な人を思い出す絵。

景色を構成したいと言っていた撤兵さんの絵。花はあんなに完璧に同時期に咲かないし、実際の景色はあんなに目が覚めるように鮮やかではない。完全に画家によって作り込まれた世界が、キャンバスの向こう側でどこまでも続いていく感覚。蒼に吸い込まれていきそうな感覚は、絵の中を散歩したい欲求に変化した。大好きな人と一緒に。

「また蒼い絵をみたい?」ときかれて、うまく答えられなかったけれど、ただ蒼い絵をみたいだけなら今までの作品を振り返ればいいと思った。でも、撤兵さんが描くのはカラフルになった後の進化した蒼の絵。それなら絶対にみたい。今度は吸い込まれるのか、押し出されるのか、包み込まれるのか...

ドロシーはエメラルドの都を目指したけれど、色は不思議だ。
透明の刺激はgOさん。
カラフルの刺激はカナエさん。
と撤兵さんは言っていた。
それをふまえての私のイメージは、gOさん=蒼の絵、カナエさん=カラフルの絵。どっちも刺激的で印象的。

OFFICE BACTERIA《絵画の育て方Vol.2》
自画像的に、自分も映して撮りたくなる。
ずーっと欲しかったOFFICE BACTERIAのパズルブローチ。
初期の作品は撤兵さんの絵が大きくて作品らしさが色濃い。
これをつけていると、みんなに褒められる。それ、いいね!って。
私の自慢の一品だもの、当然よ。

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OFFICE BACTERIAのドロシー計画
@Gallery Conceal
2012年1月17日(火)→1月22日(日)
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