杉本博司 ハダカから被服へ

雰囲気のいい原美術館の中で、静かなモノクロームのファッションショーが行われている感じ。

ジオラマシリーズやポートレートのシリーズを織り交ぜながら、スタイアライズド スカルプチャーをメインに、人々が「身に纏う」ことについての提示。

モノクロのグラデーションの中に吸い込まれそうになる写真。感情がなくて冷静な作品。考え抜いて作りに創り込まれた美しさだと思うのに、それがすーっと自然にこちらの身体に溶け込んでくる。
見逃さないでほしいのは、サンルームから見える《アートのほうき かえりな垣》。
杉本さんて、なにげなしにさらっと「アート」なことをこなしてしまう人だと思う。そういう揺るぎなさを感じる。

ここに展示してあるのは主に衣服だけど、今の時代、身に纏うというのは衣服だけじゃない。

『大昔、私達が裸で暮らしていた頃、私達は幸せだった。』という言葉が印象的だった。
服を着るようになって、そして時代がすすんで、私たちはいろいろなフィルターを自分自身にかけるようになった。だから外からも内からも、スムーズにできなくなることがある。そんな風に感じた。

私も、いろんなものを着込んでしまって、着膨れ。身動きがとりにくくなっていた。
温かくなったし、余分に着込んだものは脱いでしまったらいい。それで身軽になってすすすーいと気持ち良くいきたいなあ、なんて思った。


しかし、どうしてマネキンはお腹を突き出すような格好をしているのだろう?
そして、地元・小田原に建てている施設がやっぱりたのしみでしかたない。


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杉本博司 ハダカから被服へ
@原美術館
2012年3月31日(土)→7月1日(日)
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原美術館、入り口横のケースの中に展示をするなら、自動ドアをやめてほしいっていつも思う。
外気入れないためにドア閉めておこうと変な体勢になるし、それなのにちょっと動いただけで反応してドア開いちゃうし。そんな気遣いいらないのか...